マウスピース矯正で出っ歯は治る?出っ歯の原因と治療法を解説
2024年12月4日
出っ歯や口ゴボ(口元が突出した状態)は、見た目だけでなく機能面にも影響を及ぼすことがあります。
矯正治療の選択肢として、マウスピース矯正が注目されていますが、「マウスピース矯正で出っ歯は治せるのか?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
今回は、マウスピース矯正が出っ歯の治療にどのように役立つのか、またその原因や放置するリスク、治療の流れについて詳しく解説します。
1. マウスピース矯正で出っ歯は治せる?
まず、出っ歯とは、上の前歯が前方に突出している状態を指します。
医学的には「上顎前突」と呼ばれ、歯や顎の骨格の構造、生活習慣など、さまざまな要因が関与している場合があります。
見た目の問題だけでなく、噛み合わせの不具合や発音への影響など、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。
出っ歯は、マウスピース矯正で治療することが可能です。
マウスピース矯正は透明なマウスピース(アライナー)を使用し、前歯を少しずつ後方に移動させることで歯並びや噛み合わせを整えます。
ただし、出っ歯の程度や原因によっては、治療の効果に個人差が出ることもあります。
重度の出っ歯や骨格の影響が強い場合、マウスピース矯正だけでは効果が十分でないこともあるため、場合によってはワイヤー矯正や外科的治療が検討されることがあります。
最適な治療方法については、まず歯科医師による診断を受け、自分に適した矯正方法を確認することが大切です。
2. 出っ歯や口ゴボになる原因とは
出っ歯になる主な原因には、以下のようなものがあります。
①遺伝的要因
出っ歯の大部分は遺伝によるものとされています。家族に出っ歯の方がいる場合、顎の形状や歯の大きさが似ることで、出っ歯になりやすくなります。
歯の生え方、上顎が過度に成長してしまうケースや逆に下顎が成長が足りず上顎が出っ張って見える等などの要因があります。
②生活習慣や癖
幼少期に指しゃぶりや舌を前歯に押し付ける癖があると、前歯が徐々に前に出てしまうことがあります。
また。口呼吸も顎や歯並びに悪影響を与えることがあります。
➂口腔内の成長や発達の問題
乳歯が早期に抜けたり、永久歯が正しい位置に生えてこない場合、不正咬合(噛み合わせの異常)が生じることがあります。
④骨格的要因
上顎が突出している、または下顎が後退している骨格の場合、出っ歯や口ゴボが顕著になります。このような場合は、矯正だけではなく骨格自体の治療が必要になることがあります。
3. 出っ歯や口ゴボを放置するリスク
出っ歯を放置すると、審美性や健康面に影響を及ぼす可能性があります。特に、口元の見た目や口腔内の健康状態に関連するリスクは見逃せません。以下で詳しく解説します。
①むし歯や歯周病のリスクが高まる
出っ歯の場合、前歯が唇を持ち上げるため、口が閉じにくくなりがちです。その結果、口が開いた状態で過ごす時間が長くなり、口内が乾燥しやすくなります。
口内が乾燥すると唾液の分泌が減少し、細菌が繁殖しやすい環境になります。その結果、むし歯や歯周病の発症リスクが高まります。
➁発音や会話への影響
歯並びが悪いと、特定の音が発音しづらくなることがあります。特に「サ行」や「タ行」の発音に影響が出ることがあります。
➂噛み合わせの問題
出っ歯は正しい噛み合わせを妨げ、咀嚼がうまくいかないことがあります。これにより、消化不良や顎関節症の原因となる可能性があります。
④見た目のコンプレックス
見た目の影響により、自己肯定感が低下することがあります。特に子どもや若年層にとって、心理的な負担となる場合があります。
4. マウスピース矯正での治療の流れ
マウスピース矯正では、透明なマウスピースを装着し、歯を少しずつ後方へ動かし、出っ歯を改善していきます。治療は以下の流れで進みます。
①初診と診断
まずは歯科医師の診察を受け、出っ歯の程度や原因を診断します。
歯の位置や噛み合わせ、顎の状態を確認し、マウスピース矯正が適切な治療法かどうかを判断します。この診断により、治療計画と期間の目安が決まります。
②マウスピースの作成と装着
診断結果に基づき、患者さんの歯に合わせたマウスピースを作成します。
マウスピースは1~2週間ごとに交換され、歯を徐々に理想の位置に動かしていきます。
治療中は食事や歯磨きの際に取り外しが可能なため、快適に治療を進められます。
③定期診察と調整
通常、数ヶ月に1回の定期診察を行い、歯の動き具合や治療の進行を確認します。
歯科医師がマウスピースの効果を確認し、必要に応じて調整を行います。計画に沿って治療が進行しているかを確認することで、確実な治療が可能となります。
④保定期間
治療完了後も、歯並びを安定させるための保定期間が必要です。
治療後の歯は元の位置に戻ろうとする性質があるため、リテーナーと呼ばれる保定装置を使用し、歯並びを維持します。
保定期間は通常6ヶ月から2年程度で、歯科医師の指示に従って管理を行います。
マウスピース矯正は、出っ歯や口ゴボの改善に有効な治療法です。
軽度から中等度の出っ歯には適しており、見た目だけでなく、噛み合わせや口腔内の健康にも良い影響を与えます。
一方で、重度の出っ歯や骨格的な問題が原因の場合は、他の治療法が必要となる場合もあります。
まずは歯科医院で適切な診断を受け、自分に合った治療計画を立てることが重要です。
流山デンタルランド・矯正歯科では、一人ひとりの症状に合わせて、最適な治療プランをご提案しております。
出っ歯や口ゴボでお困りの方は、お気軽に当院までご相談ください。
監修
流山デンタルランド 院長 駒澤 秀昭