マウスピース矯正のメリット・デメリットは?治療の流れやワイヤー矯正との違いを解説
2024年9月6日
1. マウスピース矯正はどんな治療?治療の流れを解説
近年、「マウスピース矯正」が話題となっています。
接客業など人前に出る機会が多いお仕事をされている方や、他人に気づかれずに矯正治療をしたい方に人気の治療法となっています。
そこで今回は、マウスピース矯正がどのような治療なのかについて詳しくご紹介します。
マウスピース矯正とは
マウスピース矯正とは、透明なマウスピース型の装置を使用して歯並びを治す方法です。
従来のワイヤー矯正とは異なり、目立ちにくく、取り外し可能な装置を使用する点が特徴として挙げられます。
透明な素材で作られたマウスピースは、装着していても気付かれにくく、見た目を気にすることなく日常生活を送ることができます。
また、取り外しが簡単なため、食事や歯磨きの際には取り外すことができ、衛生面でも優れています。
マウスピース矯正の治療の流れ
➀口腔内スキャンと診断
治療が決まったら、口腔内のスキャンまたは歯型の採取を行います。
これにより、患者さんの歯列の詳細な3Dデジタルモデルが作成されます。
このデータをもとに、歯科医師が治療計画を立て、歯の移動過程をシミュレーションします。
➁治療計画の作成
3Dシミュレーションソフトを使用して、治療のステップごとの計画を立てます。
この計画では、どの歯をどのように移動させるか、最終的な理想的の歯並びを目指して各ステージでどのようなマウスピースが必要かを決定します。
患者さんはこの段階で、最終的な歯並びの予測や治療期間の目安を確認できます。
➂マウスピースの製作
治療計画が確定したら、各段階に対応するマウスピースが製作されます。
マウスピースは患者さん一人ひとりの歯型に合わせてカスタムメイドされます。
通常、患者さんには数セットのマウスピースがまとめて提供され、数週間ごとに次のマウスピースに交換していきます。
➃マウスピースの装着と治療の進行
患者さんは、最初のマウスピースを装着し、1日20〜22時間程度、装着を続けます。
食事や歯磨きの際には取り外すことができますが、これ以外の時間は常に装着することが推奨されます。
約2週間ごとに次のマウスピースに交換し、少しずつ歯を移動させていきます。
➄定期的なチェックアップ
治療期間中は、定期的に歯科医院に通い、治療の進行状況を確認します。
必要に応じて治療計画の調整や、新たなマウスピースの製作が行われることがあります。
また、歯や歯肉の健康状態のチェックも並行して行います。
➅治療の完了とリテーナーの装着
全てのマウスピースの使用が完了し、歯が理想的な位置に移動したら、治療が完了となります。
ただし、歯が元の位置に戻るのを防ぐために、リテーナー(保定装置)を使用します。
リテーナーは、治療後の歯列を安定させるために必要で、通常は数ヶ月から数年の間、装着が推奨されます。
2.マウスピース矯正の5つメリット
マウスピース矯正には多くの治療メリットがあります。
そのメリットについて解説します
➀装置が透明で目立たない
マウスピース矯正の最大のメリットの一つとして、装置が透明で目立たないことが挙げられます。
金属ブラケットやワイヤーを使う従来の矯正方法は、見た目が目立ちます。
しかし、マウスピース型の装置は透明な素材で作られているため、装着していても目立ちません。
➁痛みが少ない
従来の金属ブラケットを使った矯正は、ワイヤーを使い歯に力をかけるため、痛みが生じやすいとされています。
それに対し、マウスピース矯正は透明なプラスチックのマウスピースを段階的に交換することで、少しずつ歯を動かします。
このため、痛みや違和感を感じにくいです。
➂装置の取り外しが可能
マウスピース矯正は、自分で簡単に取り外しができます。
食事や歯磨きの際に取り外すことができるため、口内の衛生を保ちやすいのもメリットです。
ワイヤー矯正では、装置周辺はブラッシングしにくことから、清掃不良による虫歯や歯周病のリスクも低減されます。
➃食事の制約が少ない
ワイヤー矯正では、硬い食べ物や粘着性の強い食べ物などを避けてもらう必要があります。
しかし、マウスピース矯正なら装置の取り外しができるため、食事の制約があまりありません。
このため、日々の生活におけるストレスが軽減されます。
➄金属アレルギーの方でも矯正治療が可能
ワイヤー矯正では、金属製のワイヤーを使用するため金属アレルギーがある方は治療を諦めなければなりませんでした。
しかし、マウスピース矯正は金属を使用しない装置なので金属アレルギーがある方も安心して治療を受けられます。
3.マウスピース矯正のデメリットとその対処法
マウスピース矯正は多くのメリットがある一方で、デメリットもあります。
デメリットとその対処法について解説します。
➀自己管理が必要
ワイヤー矯正とは異なり、マウスピース矯正は装置を外すことができます。
これは大きなメリットでもありますが、逆に決められた時間内に十分に装着しないと効果が得られないというデメリットにもなるため、患者さん自身が自己管理をしっかり行う必要があります。
歯科医師からの指示をしっかり守り、一日20~22時間以上の装着を厳守することが重要です。
食事やブラッシング時以外は外さないようにしましょう。
➁紛失や破損のリスク
マウスピースは非常に薄く、透明で軽量なので、間違って捨ててしまったり、紛失したりすることがあります。
特に多いのが食事の際に外して、そのまま忘れてしまうという状況です。
専用のケースを持ち歩き、外した際には必ずケースに収納する習慣をつけると、紛失や破損を防げます。
➂比較的費用が高くなる
一般的にマウスピース矯正はワイヤー矯正よりも費用が高くなる場合が多いです。
しかし、長期的な健康や美しさの投資と考えると、その費用対効果を理解しやすくなります。
4.ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いを比較
矯正治療の種類には、主にワイヤー矯正とマウスピース矯正があります。
患者さんにとって最適な方法を選ぶためには、両者の違いを理解する必要があります。
ここでは、ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いを比較していきます。
①見た目
ワイヤー矯正とマウスピース矯正の大きな違いは見た目です。
ワイヤー矯正は装置が目立ちますが、マウスピース矯正は透明なマウスピース型の装置のためほとんど目立ちません。
②費用
ワイヤー矯正とマウスピース矯正を比較すると、マウスピース矯正の方が費用が高価なことが多いです。
価格は医院や症例によって異なることがあるため、事前に確認する必要があります。
③痛み
痛みの感じ方には個人差がありますが、ワイヤー矯正よりマウスピース矯正の方が痛みは少ないと言われています。
ワイヤー矯正は、ワイヤーを使い強い力をかけて歯を動かすので、調整後の数日間は痛みを感じやすい傾向にあり
④食事の制限
マウスピース矯正は、装置を着脱できるため食事の制限が少ないです。
一方で、ワイヤー矯正では、装置が外れたり、壊れたりする可能性があるため食事の制限があります。
硬いものや粘着性のある食べ物は食べることが出来ません。
⑤通院頻度
ワイヤー矯正では、装置の調整を歯科医師が行うため基本的に毎月通院する必要があります。
マウスピース矯正は、口腔内や装置の問題がなければ1~2ヶ月の通院で良いケースが多いです。
最終的にどちらの方法を選ぶべきかは、患者さんの歯並びの状況やライフスタイル、治療に対する希望や予算によります。
流山デンタルランドでは、患者さまのご希望を丁寧にヒアリングし、最適な治療計画を提案させていただいております。
ご不安な点や疑問点があればお気軽にご相談ください。