欠損歯があっても治療可能?歯が足りない場合の矯正治療
2024年9月25日
過去に抜歯や欠損歯など歯を失った経験がある患者さんは「抜歯や欠損歯があっても矯正できるのか」という疑問や不安があるかもしれません。
大人になってからの歯科矯正を考えている方の中には過去に抜歯を経験したり何らかの理由で歯が欠けていたりすることも珍しくありません。
今回は、歯が足りない場合の矯正治療について詳しく解説したいと思います。
1. 大人の矯正治療、歯が足りなくても始められる?
抜歯や欠損歯がある場合でも、大人の矯正治療は十分に可能です。矯正治療は、歯並びを改善するだけでなく、機能的な噛み合わせや口腔内環境の向上、そして見た目の改善を図ります。
大人の矯正治療には以下のような目的があります。
①歯並びの改善
美しい歯並びにする事で口元の審美性が向上すると、自信をもたらし笑顔を輝かせ、対人関係やビジネスシーンでの印象を向上させます。
②噛み合わせの改善
噛み合わせの問題は食事や発音に影響し、長期的には顎関節症などの健康問題を引き起こすことがあります。矯正治療によって1本1本の歯の機能を発揮できる状態にする事で発音機能の改善や咀嚼効率を高め、消化機能を回復することができます。
③むし歯・歯周病の予防のしやすさを改善
歯並びが整うことで歯磨きがしやすくなります。むし歯や歯周病の予防に繋がります。
これらの目的は、抜歯や欠損歯がある場合でも、適切な治療計画を立てることで十分に達成できます。
流山デンタルランドでは患者さんの口腔全体の健康状態を確認し、欠損歯や過去の治療の履歴をもとに、現在の噛み合わせや歯並びの状態を精査します。そして、患者さんの希望や生活リズムに合わせた最適な治療計画を立てることが可能です。
2. 成人の矯正治療の特徴
成人の抜歯後の矯正治療は一見難しそうに思われがちですが、それほど困難ではありません。治療プランやアプローチが小児期とは異なる場合はありますが、成人でも同様に骨や歯肉の状態によってより精密で計画的な治療が求められます。
①骨や歯の特性の違い
成人は小児の矯正と比較すると歯の移動に時間がかかる事が多いですが、治療が不可能というわけではありません。適切に矯正装置を使用することで、計画的かつ効率的に歯を動かすことが可能です。
②補綴治療の併用
抜歯後の空間を埋めるために、義歯やインプラントなどの補綴治療を併用することも考えられます。特にインプラントは、自分の歯とほとんど変わらない見た目と機能を持ち、長期間にわたり安定するため選択される方が多いです。
③目立たない矯正装置の選択
成人の場合、多くの方が職場や日常生活で目立たない矯正装置を希望されます。インビザラインといったマウスピース矯正や舌側矯正(リンガルブレース)などの選択肢があります。これらの装置は透明で目立たず矯正治療を進める事ができるのが特徴です。
3. 矯正治療時に欠損歯がある場合の対処方法
欠損歯がある場合の矯正治療には、それぞれのケースに応じた適切な治療方法を選び、組み合わせることが大切です。ここでは欠損歯がある場合の対処方法について説明します。
①一部の歯を移動させる
抜歯後の空隙を閉じるために、周囲の歯を移動させる方法があります。この方法では、矯正装置を使って計画的に歯を動かし、自然な噛み合わせを取り戻します。特に前歯部の審美的改善の際に効果的です。
②ブリッジや義歯、インプラントで補綴治療を行う
場合によってはブリッジや義歯、インプラントなどの補綴治療を併用することが考えられます。特にインプラントは、自分の歯とほとんど変わらない見た目と機能を持ち、長期間にわたって安定するため選択される方が多いです。
これらの方法から患者さんの個別のニーズに合わせて選択した治療計画を立て、最適な噛み合わせを実現するためのアプローチを取ります。
4. 欠損歯を含む矯正治療のスケジュール
抜歯後や欠損歯を含む矯正治療のスケジュールは以下の通りです。
※患者さんの状態や治療計画によって異なるため、あくまで一般的なものとなります。
①初診・相談
初診相談ではお口の中の状態を確認し、患者さんの希望や懸念をヒアリングします。この段階での治療の大まかな治療期間や金額等をご説明いたします。
②精密検査・診断
精密な検査(X線写真、CTスキャン、模型作成など)を行い、詳細な診断を行います。これにより具体的な治療計画が策定されます。
③矯正装置の装着
治療計画に基づいて矯正装置を装着します。装置の種類や治療方法は患者さんの状態によって異なりますが、一般的には月に一度程度の定期的な通院が必要です。
④定期的なフォローアップ
矯正治療中は定期的にフォローアップを行い、計画通りに歯が動いているかを確認します。その際の口腔内状況に合わせたブラッシング指導や口腔内の清掃、必要に応じて装置の調整を行います。
⑤装置の撤去・保定
治療が完了し目標とする歯並びが達成されたら、矯正装置を撤去します。その後、歯並びを安定させるための保定装置を装着します。保定期間は個人差が大きいですが、一般的には1~2年程度です。
⑥補綴治療の完了
ブリッジやインプラントなどの補綴治療が必要な場合、矯正治療が完了した後に行います。
まとめ
抜歯や欠損歯がある場合でも大人になってからの矯正治療は可能です。適切なアプローチで、歯並びや噛み合わせの改善が期待できます。また、矯正治療によって得られる美しい歯並びや自然な笑顔は、日常生活をより充実させることができるでしょう。
流山デンタルランド・矯正歯科では抜歯や欠損歯がある場合でも、詳細な診断と治療計画を立てることから丁寧にフォローさせていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。